人工知能でてんかん検査を自動化

大阪大学の研究グループが、人工知能によるてんかんの脳磁図検査の自動化に成功しました。これまで専門医が何時間もかけて解析していましたが、深層学習によって解析時間の短縮と正確な診断が可能になりました。




てんかんの脳磁図検査は、脳内でてんかんが生じている場所を無侵襲で正確に調べることができます。

しかし、てんかん波形の判読は難解なため、これまでは専門医が何時間もかけて解析する必要があります。

そのため脳磁図は性能が高いにもかかわらず、一部の大学病院などにしか導入されておらず、普及していませんでした。

研究グループは2種類の深層学習を組み合わせることで、単にてんかん波を検出するだけでなく、その時間と拡がりも正確に判読して、てんかん活動が生じている脳内の部位を完全に自動解析できるシステムを開発しました。

脳磁図は、脳活動によって生じる磁気を計測する装置で、超電導素子を用いたおよそ200個の好感度センサーで計測します。活動領域を正確かつ無侵襲で検査できます。

深層学習には、専門医が過去に解析した400以上の検査結果を用いており、医師と同等の解析性能を達成することができました。

てんかん波の判読は難解で医師によって解釈に差がありますが、この手法によって検査結果の質の均質化も可能になります。

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