人工知能を使った画像診断ソフト、皮膚科専門医と同レベルで皮膚がんを判別可能に

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皮膚疾患の画像から、皮膚がんか良性の病変かを専門医と同レベルで正確に判別できる「画像スキャンソフトウェア」を、米スタンフォード大学の研究グループが人工知能を使って開発しました。(医師と同精度、皮膚がん診断ソフトを開発 米大学

人工知能の技術を活用した画像判断のシステムはさまざまな産業分野で応用されていますが、医療分野においても開発が進んでいます。

米国では毎年500万人以上が皮膚がんと診断されています。皮膚がんの中でも特に悪性度の高いメラノーマは、初期段階で発見できれば5年生存率は97%にも達しますが、一方で後の段階まで発見されないケースでは、5年生存率が14%まで低下してしまいます。

そのため、皮膚がんは早期の発見が重要であることから、正確な画像診断技術はこの分野において非常に重要になってきます。

皮膚科の専門医は、自らの経験に基づいて皮膚の状態を判断し、がんの兆候の有無を診断します。もし病変が発見されたのなら、顕微鏡などでより詳しく調べ、さらには皮膚サンプルを採取して生体組織検査を行います。

しかし専門医でなければ、皮膚の状態からがんの兆候の有無を正確に判断することは難しいでしょう。もし、画像診断によって正確にがんの兆候を発見することが可能であれば、より多くの人が早期に適切な治療を受けることにつながります。

研究チームは、13万枚近くもの皮膚疾患の画像をソフトウェアに認識させて、データベースを作成しました。

ソフトウェアはディープ・ラーニングによってアルゴリズムが訓練され、良性の病変であるか、あるいは悪性腫瘍であるかを区別できるように学習しました。

研究チームは、370枚もの画像を使って、がん性の病変であるかどうかを識別する診断テストを実施しました。

皮膚科の専門医21人にも同様に画像を見せて判断してもらったところ、人工知能を使ったソフトウェアの判断は、専門医と同レベルに正確に病変を識別できることがわかりました。

画像を使った診断では、大きな装置や専門知識は必要ありません。研究チームは、このソフトウェアのスマートフォン版を開発するとしています。

もし、スマートフォンアプリを使った診断システムが利用できるようになれば、現在の医療システムでは対応できないほどの人数の患者に対して、簡単かつ低コスト、そして効果的な検査が可能になると期待されます。

従来は専門知識や特殊技能をもった人間でなければできなかったことが、AIを使ったシステムを用いることで簡単かつ低コストで実現可能になります。このような新しい診断システムは、医療業界でますます増えていくでしょう。

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