アルツハイマー病原因物質の蓄積量を予測する機械学習モデルを開発

アルツハイマー病の原因となるアミロイドβの蓄積量を予測するモデルが開発されました。本モデルの開発により、新たなバイオマーカーの開発が期待されます。




アルツハイマー病は、脳の神経細胞が変性する進行性の疾患です。主に高齢者に見られ、記憶力の低下や認知機能の障害が特徴です。

原因は完全には解明されていませんが、アミロイドβと呼ばれるタンパク質の蓄積が、アルツハイマー病の発症に関係していることがわかっています。

脳内のアミロイドβの蓄積を簡便で非侵襲に計測できるバイオマーカーがあれば、アルツハイマー病の早期発見・予防に役立つと考えられています。

しかし、従来の機械学習を用いたアミロイドβ蓄積量予測には、ペアデータ(バイオマーカーとアミロイドβ蓄積量を同じサンプルで観測したデータ)が必要で、取得に高コストと労力がかかるという問題がありました。

広島大学の研究グループは、ペアデータが限られている場合でも、アミロイドβ蓄積量の定量的予測を可能にする機械学習モデルを開発しました。

このモデルは、従来のモデルに比べて、ペアデータの量が少なくても高い精度でアミロイドβ蓄積量を予測できることが示されました。

今後、この技術を応用することで、アミロイドβ蓄積量の予測性に基づいた新たなアルツハイマー病バイオマーカーの開発が期待されます。

アルツハイマー病の予兆候補の発見に役立つ機械学習モデル開発〜現実的な実験データの制約下で適用可能なモデル〜

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