富士通フロンテック株式会社は、手のひら静脈認証のみで最大1,000万手の本人認証を実現するソフトウェア「Fujitsu 生体認証 PalmSecure 認証ライブラリMillions Edition」を開発しました。
手のひら静脈認証は、体内情報であるため偽造されにくく、高い認証精度を誇る生体認証方式です。今回、AI技術の導入により従来の50倍となる1,000万手の本人認証を高速に行えるようになり、大規模システムでも安全に本人認証が可能になりました。
今後は、決済分野、アミューズメント分野、交通分野などでの活用を進めていく予定です。
近年、本人確認の重要性が高まる中、なりすましや不正利用などが深刻な社会問題となっています。また、登録用IDとパスワードの管理が煩雑となり、生体認証を活用したパスワードレス化への関心が高まっています。
生体認証を活用した本人確認の規模を拡大するには、事前絞り込みや、複数の生体認証方式を組み合わせる方法などが取られてきましたが、今回開発された「Millions Edition」は、それらの手法を用いることなく、大規模認証を手のひら静脈認証のみで可能にします。
これにより、これまで手のひら静脈認証が活用できなかった決済分野やアミューズメント分野、交通分野など、大規模な利用シーンへの適用が拡大されると考えられます。
決済分野ではサインレスやPIN入力が不要となり、スポーツイベントではスタッフのみならず、全世界から訪れる選手や観客、メディアなどの確実な本人確認やなりすまし防止が可能となります。また、交通分野では自動改札を手ぶらで利用できるようになるなど、さまざまな分野で認証サービスの世界が広がります。
1,000万手の大規模認証を実現!手のひらだけで安心・安全な社会を創造