最先端のゲノム解析技術と人工知能を組み合わせて「がん個別化医療」を実現する

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公益財団法人がん研究会は、医療データ解析を専門とする企業「FRONTEOヘルスケア」と共同で、ゲノム解析技術と人工知能を組み合わせた「がんプレシジョン医療」の総合検査システムを開発すると発表しました。

「がんプレシジョン医療」とは、患者1人1人に合わせた最適な医療を提供することを指します。

がんには多様なタイプがありますが、原因となる遺伝子変異もさまざまなタイプがあります。

がんを引き起こす遺伝子変異は、複数のものが複雑に組み合わさっており、患者によって違います。そのため、同じがんであっても患者1人1人で原因となっている遺伝子変異が違うために、最適な治療法を選択するためには、遺伝子変異のタイプに合わせていく必要があります。

がん研究会では、最先端のゲノム解析技術を使うことで、がん細胞やがん組織を遺伝子レベルで解析し、患者個人に適した次世代のがん診断や治療法、すなわち「がんプレシジョン医療」を目指しています。昨年10月には、がんプレシジョン医療研究センターを設立しました。

一方、医療データ解析ソリューションを提供している「FRONTEOヘルスケア」では、患者の症状などに合わせた治療法に関する最新の研究論文を、人工知能を活用して探索することで、医師を支援する「がん個別化医療AIシステム(CPM-AI)」の開発を開始しました。

がん研究会の研究センターでは、患者の「がん関連遺伝子」における異常を網羅的に解析するなどして、患者1人1人のさまざまな情報を統合・解析するシステムを開発します。

FRONTEOヘルスケアのCPM-AIでは、最新の論文や医療情報を解析する仕組みを開発して、患者に関する情報に基づいて最適な治療方針を決定する際の判断をサポートする情報を提供します。

つまり、がん研究会とFRONTEOヘルスケアの共同事業では、それぞれ両者の強みを活かすことで「がんプレシジョン医療」を実現することを目的としています。

人工知能「KIBIT」

がんプレシジョン医療(がん個別化医療)を進めるために、医療分野ではがん関連遺伝子の変異のタイプなどの情報が日々増加しています。

しかし、医療情報や最新の論文が蓄積していくなかで、患者の遺伝子情報やがん細胞における異常のタイプ、そして治療法の組み合わせは多種多様になってきています。

こうした状況では、医師が個々の患者に最適な医療方針を選択することが困難になっています。そこで、人工知能を活用したシステムが有用になってきます。

FRONTEOヘルスケアが開発するCPM-AIシステムは、あらかじめ専門家が「良質である」と判断した研究論文と同じ要素をもつ論文を抽出することができます。

必要な論文を探すうえで、鍵となる要素はいくつか考えられますが、CPM-AIシステムに組み込まれた人工知能「KIBIT」は、各要素が必要であるか、必要でないかを学習することで、目的に沿った論文を効率的に抽出することが可能になります。

特定の分野の専門家が、最新の医療情報の動向に基づいた知見をKIBITに与えて探す対象をあらかじめ選別することで、不要なデータやノイズを減らすフィルタとして機能します。

がん研究会の医療解析技術と、FRONTEOヘルスケアのもつ効率的な論文探索技術を組み合わせることで、患者に最適な医療を提供する「がんプレシジョン医療」が実現するわけです。

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