AIを活用した送電線点検作業の自動化システム、東電子会社が開発へ

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedInPrint this pageEmail this to someone

関東地方の送電設備を運用している東京電力パワーグリッドが、人工知能を活用した「架空送電線診断システム」の開発に乗り出しました。送電線の点検作業を自動化することで、作業時間を半分以下に短縮することを見込んでいるとのことです。

送電線の点検作業は時間がかかる

発電所で生み出された電力は、地上に建てられた鉄塔に張られた電線を通して各地へと送られます。この電線のことを「架空送電線」と呼びます。

架空送電線は、各地域に電力を届けるために都市部や山間部を長距離にわたって走っていますが、雷や暴風、雪などの自然現象による影響あるいは経年劣化などで不具合を生じることがあります。

わずか一箇所で発生した事故によっても、広い範囲で停電を引き起こす可能性があるため、架空送電線の点検作業は極めて重要な保守管理となっています。

従来の点検作業では、保守作業員が地上から高倍率のスコープを使って目視による監視を行ったり、あるいは実際に鉄塔に昇って送電線にぶら下がって点検を行ってきました。

しかし、山間部などを走る送電線は作業員が簡単には目視確認ができません。そこで、ヘリコプターを飛ばして送電線を撮影し、その映像をスローモーション再生して異常箇所がないかどうかチェックするという、非常に手間と時間のかかる作業をしています。

そのため、点検の品質を上げるとともにコストを削減するため、より効率的な点検システムの構築を目指すことになりました。

AIとドローンで点検作業の効率化へ

送電線の点検作業の自動化は、AIの構築でノウハウをもつテクノスデータサイエンス・エンジニアリング(TDSE)との共同開発で目指します。

同社は、主に製造業に対してIoTデータを使った「異常検知ソリューション」を提供するなどの実績があります。

ヘリコプターを使った送電線の点検作業では、撮影された映像を分析して異常な箇所の有無を判断します。画像を認識して特徴をつかみ、自動的に判断をする作業は人工知能ではこれまでにも実績のある手順です。

今回は、東電パワーグリッド社がこれまでの点検作業で蓄積された、送電線の撮影データを使い、TDSE社がもつ人工知能の技術を活用して点検作業の自動化システムを構築します。

さらに、今後は架空送電線の点検作業にドローンの導入も検討しており、システムの開発ではドローンによる撮影データを使った自動判定もまた目指しています。

このようなAIを活用した点検作業システムによって、作業時間を従来と比べて50%以上短縮できるものと見込んでいます。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedInPrint this pageEmail this to someone
NEW POST