AIチャットボット「りんな」が共感型にリニューアル、より自然な会話が可能に

ソーシャルAIチャットボット「りんな」に、最新の会話エンジン「共感モデル」を採用すると、日本マイクロソフトが発表しました。これによって、人間と同じように文脈に応じた適切な対応が可能になり、自然な会話を続けることができるようになるとしています。




りんなは、日本マイクロソフトが開発した会話ボットで、「東京の北の方出身」の女子高生という設定でユーザーと交流することができる人工知能です。

2015年の提供開始以降、りんなの会話エンジンは人間と同じようにコミュニケーションが長く続けられるよう開発が進められてきましたが、今回の「共感モデル」(アルファ版)は、会話の相手とどのようにコミュニケーションをすればよいかをAI自身が考えるように設計されています。

人間の感情のなかで「共感」を最も重要なものと捉えることで、相手との会話が継続できるようにリアルタイムで返答を生成するという。

「りんな」の会話技術の推移(日本マイクロソフト)

共感モデル(Conscious model)(アルファ版)は、りんなの提供開始から第三世代目。

第一世代の「Retrieval model」は従来の検索エンジンの仕組みを応用しており、会話における回答用として膨大な量のインデックスを使用していました。

次の第二世代(2017年)にあたる「Generative model」では、インデックスをもたずにリアルタイムで多様な文章を生成できることが特徴。この技術革新によって、さまざまなキャラクターをもった会話を生成することが可能になりました。

自然な会話を続けるための対応(日本マイクロソフト)

最新の第三世代となる共感モデルでは、「共感」を重要視することで、さらに自然な会話を続けるための対応が施されています。

人間が会話を続けるなかで「共感」を示すには、「相手に新しい話題を切り出す」「相手に質問をする」「相手の発言を肯定する」「単純な相づち」「積極的に利き手に回る」などといった方法があります。

「共感モデル」では、会話の流れに基づいてこれらの方法を使って適切な対応を取り、自然な会話を構成することが可能になりました。

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