ニュースを人工知能が自動要約する、信濃毎日新聞がついに本格運用へ

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人工知能(AI)が記事を要約するシステムを本格運用すると、信濃毎日新聞が発表しました。CATV向けのニュース配信サービスに今年4月から導入するとしています。

AIが記事を瞬時に要約、人手に近い高精度を実現

気象ニュースの記事や上場企業の決算データからサマリーの作成、広告コピーの作成など、人工知能が文章を作成するシステムの開発が進んでいますが、いよいよニュース記事の要約を自動作成するシステムが本格運用されようとしています。

信濃毎日新聞社は富士通と共同で「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」を活用した記事要約の実証実験を実施しており、さまざまなメディアへの配信に活用できる「自動記事要約システム」の実現に成功しました。

要約モデルの連携イメージ(富士通)

これは自然言語処理の技術と機械学習を組み合わせたシステムで、人間による要約に近いレベルで要約が可能であることが確認されています。

新聞社では毎日さまざまなニュースを大量に作成しますが、配信するメディアは紙媒体だけではありません。近年はWebニュースやSNSなどメディアの多様化が進んでいますが、それぞれのメディアの特性に応じて使える文字数に制限があります。

そのため、新聞社では配信するメディアに対応して記事を要約する必要がありますが、これまでは人手によって要約作業が行われてきました。

要約作業は配信する記事の選定から編集システムへの送信、記事要約、見出しの作成、そして校閲とさまざまなステップが必要で、これらの作業は1つの記事あたり3分から5分かかります。

しかしAIを使った記事要約システムを使うと、記事要約のステップを瞬時に行うことが可能になるため、全体のプロセスを半分ほどの時間まで短縮することができるとしています。

自動要約の手法としては、従来は「LEAD法」と呼ばれる、文章の先頭から順に文字数制限の範囲内で文を抽出する方法が使われていました。

しかし今回のシステムでは文章の先頭以外の部分からも重要文を自動抽出することができるため、人間が行うのと同じようなレベルで要約ができるようになっています。

自動要約の例(富士通)

システムのAIモデルを構築するにあたっては、信濃毎日新聞社の所有する過去記事およそ2500個が使用されました。これらの記事と人間の手によって作成された要約文のセットを使って機械学習しました。

信濃毎日新聞ではこのシステムをCATV向けのニュース配信サービスに導入して、4月から本格運用を開始します。

富士通は今後、CATV向け以外にも電光掲示板やSNSなどさまざまなメディアに最適化した要約モデルを構築してより多様なメディアに対応できる要約システムの製品化を進めていくとしています。

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