監視カメラ映像から特定人物を検出するAI人物検索「Takumi Eyes」

人工知能を活用して、監視カメラに録画された映像から不審者などの特定人物を自動で検出できるシステム「Takumi Eyes」を、NTTコムが開発しました。通常であれば1時間もかかる確認作業を、わずか15分以内で終えることが可能になります。




AI人物検索サービス「Takumi Eyes」

近年は、防犯意識の高まりや映像技術の進歩などで、監視カメラの需要が増えています。

設置箇所の増加とともに過去映像の蓄積が急増していますが、従来は必要に応じて過去映像をすべて目視で確認していく必要があるため、膨大な時間と労力が負担となることが課題となっていました。

今回開発されたシステムでは、これまで目視で行っていた監視カメラの映像確認を自動化することができるため、時間と労力の節約につながるとともに、見逃しの可能性を大幅に減らすことができます。

「Takumi Eyes」は、監視カメラで録画された映像ファイルをNTT Comへ送付して利用することができます。

送付された映像ファイルをシステムが分析して、特定の人物が何時何分にどのカメラに映っていたかを自動で検索することができます。

このシステムでは、同一人物を特定するための要素を人工知能が学習しているため、後ろ姿を含めてさまざまな向きで映っている人物でも検索が可能。また、カラー映像だけではなく、モノクロの映像であっても高精度で人物の特定ができます。

例えば1時間の映像から特定人物を探し出す作業では、目視だと通常では1時間を要しますが、このAI人物検索システムを利用すれば15分以内に検索が終了します(解像度640×480ピクセルの映像で、1秒1コマあたり10人程度の人が映る場合)。

「Takumi Eyes」は、すでに設置済みのカメラの映像から利用することもできますが、新たに監視カメラシステムを導入する場合は、AI人物検索と「クラウド型監視カメラ」をセットにしたパッケージも利用できます。

また人物検索のほかにも、人数カウントサービスや、映像中で人が通る頻度に応じて色分けする表示機能「動線マップ」も利用可能です。

「Takumi Eyes」によるカメラ映像解析のデモ動画

不審者や迷子など探したい人物の画像を一枚指定すると、録画された映像からAIが自動的に検索。商業施設での不審者の捜索や、自治体での地域防犯などでの利用が期待されます。

今後は、さらにライブ映像からリアルタイムで人物の追跡ができる機能など、さらに映像解析を強化していくとしています。

  • corevo:AI技術を活用したNTTグループの取り組みの総称で、さまざまなパートナーとのコラボレーションを加速させる統一ブランド。「Takumi Eyes」はcorevoを構成する技術の一つで、Preferred Networks社の技術協力を得て提供されるサービス。
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