ワークスアプリケーションズが、人工知能の技術で現在の職業を予想するWebコンテンツ「未来予想ご当地キャラ AIすだちくん」を公開しています。
ワークスは、今年2月に自然言語処理の研究に特化したAI研究所を徳島に開設しました。「AIすだちくん」はAI研究所で行う研究内容の理解を促進する目的で制作された、体験型のWebコンテンツです。
AIすだちくんは、質問に答えていくだけで職業を判定することができます。
スタートすると選択式の質問が開始します。次々とさまざまな質問が繰り出されます。
その間、実はAIすだちくんは回答の傾向を読み取りながら、その回答の状況に応じて、回答者の職業が明確になるように質問内容を自動で変化させて、絞り込んでいきます。
これは、あらかじめ過去のアンケートの結果を学習しており、どのような回答をした人がどのような職業に就いているかを判断しているからです。
また、回答を続けていくと、選択問題だけではなく、「これだけは誰にも負けないことは何か」について、自由記述の形式の質問も出てきます。
このとき、入力された文字列は自然言語処理によって解析されます。
質問が終わると、「きみの職業は〇〇ですだちね?」と判定結果を知らせるとともに、人工知能の時代における「仕事生存率」が示されます。
すだちくんによると、2045年は人工知能が人間の能力を上回る年であり、そのころには人工知能によって仕事が奪われる人もいるという。そこで、すだちくんは回答者の仕事を当てるとともに、AIによって仕事が奪われる可能性を判断していました。
実は自由形式による回答が仕事生存率の計算に使われていました。「仕事で誰にも負けないこと」に「正確に」などが含まれると人工知能が得意な分野になるため、AIによって仕事が奪われる可能性が高くなります。
一方、「コミュニケーション」などのフレーズが回答に出てくる場合は、AIにはできない仕事になってくるため、生存率が高くなるといった具合です。
このように、シンプルではありますが、人工知能や自然言語処理といった技術を使った具体例として「職業と仕事生存率の診断」がウェブ上で体験できます。
ちなみに、メインキャラクターになっている「AIすだちくん」は、研究所がある徳島県のご当地キャラの「すだちくん」をモチーフとしたオリジナルのキャラクターです。
自然言語処理:人間が使っている言語をコンピュータに処理させるための技術のことで、人工知能と言語学の分野のひとつ。「あいまい検索機能」や「音声認識機能」などさまざまな機能で使われる技術。
未来予想ご当地キャラ AIすだちくん:ワークスアプリケーションズがワークス徳島人工知能NLP研究所における研究の認知拡大などを目的とした体験型のWebコンテンツ。自然言語処理技術を活用。
ワークスアプリケーションズ:大手企業向けERPパッケージソフト「HUE」、「COMPANY」を開発する。
ワークス徳島人工知能NLP研究所:ワークスアプリケーションズが2017年2月、徳島県に開設した自然言語処理の研究に特化したAI研究機関。自然言語処理の業務活用を目指して徳島大と共同研究を進める。