Q学習は、強化学習の分野で広く用いられる、価値ベースのアルゴリズムの一つです。この手法の目的は、エージェントが未知の環境内で最適な行動戦略(方策)を学習することにあります。
学習プロセスでは、エージェントは現在の状態()で何らかの行動()を選択し、その結果として新しい状態($s' $)に遷移します。この遷移の際に、環境から報酬()を受け取ります。
Q学習の核となるのは、この経験を利用して、特定の状態と行動の組み合わせに対する価値、すなわちQ値(Q-value)を更新していく点です。Q値は、ある状態である行動を取った場合に、将来的に獲得できるであろう累積的な報酬の期待値を表します。
具体的には、エージェントは各ステップで、現在のQ値と、新しい状態から得られる最大の将来的な報酬の予測値に基づいて、Q値を修正します。
この更新規則は、報酬の最大化を目指すように設計されており、時間割引率()というパラメータを用いて、将来の報酬を現在価値に換算して考慮します。
このプロセスを繰り返すことで、Qテーブルと呼ばれる、状態と行動のすべての組み合わせに対するQ値のマップが徐々に構築されていきます。
最終的に、学習されたQテーブルを参照することで、エージェントは任意の状態において最も高いQ値を持つ行動を選択できるようになり、これにより最適な行動方策を獲得します。
Q学習はモデルフリーな手法であり、環境の内部構造や遷移確率を知る必要がないという大きな利点を持っています。
