状態空間探索は、人工知能の分野における、問題を解決するための基本的な手法の一つです。これは、問題を「状態」と「操作(演算子)」という概念を用いてモデル化し、特定の「初期状態」から「目標状態」へと至る経路を見つけ出すプロセスです。
まず、状態とは、問題の特定の時点での状況や設定全体を指します。例えば、パズルゲームであれば、ピースの配置全体が一つの状態です。次に、操作(演算子)とは、ある状態から別の状態へ移行させるための行動や規則を意味します。パズルであれば、ピースを動かす行為が操作にあたります。
これらの状態と操作によって構成される全体像が状態空間と呼ばれ、その空間は、ノード(節点)が状態を、エッジ(辺)が操作を表すグラフとして表現されます。探索とは、このグラフ内で、初期状態に対応するノードから、目標状態に対応するノードまでの道筋(解)を見つけることです。
探索のプロセスでは、現在見ている状態から適用可能な全ての操作を用いて新しい状態を生成し、それを記録していきます。この新しい状態をさらに次の状態へと展開していく作業を繰り返し、目標状態にたどり着くまで続けます。
探索アルゴリズムには、グラフを幅広く調べる幅優先探索や、深く掘り下げて調べる深さ優先探索など、様々な種類があります。これらのアルゴリズムは、効率よく解を見つけるため、あるいは最小のコストで解を見つけるために工夫されています。
状態空間探索は、迷路の解法、経路計画、ゲームAI、定理の自動証明など、幅広い分野で問題解決の基礎として利用されています。問題解決のステップを形式的に扱い、システム的な探索を可能にする点で、AIの中核をなす考え方の一つと言えます。
