AIにおけるリグレッション・タスク、つまり回帰とは、入力されたデータに基づいて連続的な数値を予測することを目的とする機械学習の一つの主要なタスクです。
これは、画像を「猫」や「犬」といったカテゴリに分類するタスク(分類タスク)とは異なり、気温、株価、住宅価格、販売数量などの、無限の中間値を取り得る量を推測する際に用いられます。
回帰タスクの基本的な考え方は、過去のデータに見られる入力(特徴量)と出力(目的変数)の間の関係性を学習することにあります。
例えば、住宅価格を予測するケースでは、AIは過去の取引データから「住宅の面積」「築年数」「最寄り駅からの距離」といった特徴量と、それに対応する「実際の販売価格」という出力値のペアを大量に学習します。
この学習プロセスを通じて、AIはこれらの特徴量が価格にどのように影響するかというパターンや傾向を捉えたモデルを構築します。そして、新しい未知の住宅データが入力されたとき、学習したモデルを使って、その特徴量に基づいた最も可能性の高い価格を単一の数値として出力します。
このタスクの鍵は、予測される数値が真の値にどれだけ近似しているかを評価することにあります。予測値と実際の値との誤差(残差)を最小化するようにモデルを訓練することで、より高い精度での予測を目指します。
リグレッションは、経済予測、需要予測、リスク評価など、実社会におけるさまざまな定量的な予測が求められる場面で幅広く活用されている、実用性の高いAI技術の一つです。
