人工知能(AI)やRPAを活用して、運送業務に必要なドライバーの日報作成から事務員による確認作業、請求データの発行業務を自動化する実証実験を、ドコマップジャパンやNTTドコモ、富士運輸が開始します。
運送業界では現在、人手不足や労働時間の長期化などが問題となっており、業務の効率化が必要になっています。
今回、ドコマップジャパンはNTTドコモの「AIインフォテイメントサービス」と「WinActor」を使って運送業務に従事するドライバーや事務員の業務を効率化する、運送業向けエージェントサービスを開発しました。
新しいシステムでは、ドライバーは運転中に「音声エージェント」の問いかけに対して口頭で回答するだけで、日常的な日報作成や業務記録ができるようになります。
作成された日報データはクラウド上に自動的にアップロードされるため、従来のように事務所に帰着した後に業務を思い出して日報を作成する必要がなくなります。
また、従来だとドライバーが手書きで作成した日報について、事務員が運行計画書と一致しているかどうかを目視で確認していました。
しかし新たなシステムでは、「WinActor」を活用することでクラウド上の日報データと運行計画書の内容が自動照合され、請求データの確定までを自動化することが可能になります。
これらのシステムを使い、ドライバーが日報作成にかける時間はおよそ8割、事務員が事務処理にかける時間はおよそ5割削減することを目指すとしています。
実証実験では、「AIインフォテイメントサービス」の自然対話技術や行動先読み技術を使った日報自動記録アプリの認識精度、および動作性が検証されます。
また、自動記録された日報と運行計画書について、「WinActor」による照合業務および請求書作成業務の正確性や適用可能な業務範囲の検証が実施されます。