今度の休日はどこに出かけようか、雑誌にあるような場所はもう飽きちゃったし・・・。そんなときに便利なアプリでしょうか。人工知能が自分にピッタリのおすすめ情報を提示してくれる、ユーザー投稿型の「おでかけガイドアプリ」があります。
最近では地域のイベントと連動することで、「街おこし」を支援する取り組みも始めています。いったいどのようなアプリなのでしょうか。
AIおでかけガイドアプリ「Deaps」
休日にどこかへ出かけるとき、まだ知らないガイドブックにも載っていないような観光スポットやイベントなどが知りたいことがあります。
ネット上にあるたくさんの口コミ情報などから自分の興味のある場所を調べることは、それ自体が楽しみにもなりますが、とても時間がかかります。
もっと簡単に自分に合ったスポットやイベントを知る方法はないだろうか。そういうときに、とても便利なのがこの「Deaps」というアプリではないでしょうか。
このアプリは、ユーザー登録型のアプリで、ちょっとマニアックな場所やイベントなど、ユーザーみんなで情報を提供し合うSNSアプリです。
しかし、趣味嗜好はユーザーそれぞれでまったく違うため、自分に合った情報が優先的に得られれば、より便利なツールになります。そこで、このアプリでは人工知能が活用されています。
ユーザーがアプリを使ったときの操作履歴だったり、お気に入りに登録しているスポット、コメントの内容などさまざまな行動パターンをAIが分析して趣味嗜好を特定します。すると、ユーザーがログインしたときに、そのユーザーに最適なお出かけプランやスポットが表示されるようになります。
表示される情報は他の似た趣味嗜好をもったユーザーが投稿した内容ですので、ガイドブックにあるようなありきたりのものではない、よりマニアックな、「ディープ」な情報が手に入るというわけです。
また、ユーザーの趣味嗜好の属性が拡大されていくことも、このアプリの特徴かも知れません。
例えば、「カメラ好き」という属性を持つユーザーがログインしたとき、同じカメラ好き属性を持つ別のユーザーが夢中になっている別の趣味、例えば「鉄道好き」などに関連したプランが表示されたりします。
すると、これまでは自分では気付かなかった趣味嗜好に気付くなど、新たな発見があるかも知れません。
もちろん、投稿型のアプリですので、同じ趣味をもった人たちと知り合ったり、情報を提供し合ったりなど、SNSに特有の楽しみ方もすることができます。
地域のイベントと連携して街おこし支援
Deapsはユーザーの趣味嗜好をAIが学習してパーソナライズされた情報を提示できるSNSアプリですが、ほかにもQRコードを使って紙面の情報と連携する機能を搭載しています。
この機能を使って、「革とモノづくりの祭典」という10月に奥浅草で開催されたイベントと連携した街おこし支援サービスを行いました。
イベントの公式ガイドブックにあるおすすめコースやマップにDeapsのQRコードを掲載しており、これをスマートフォンで読み取ると詳細な情報が得られるようになっています。
奥浅草は昔から革職人が多く集まる日本有数のスポットです。今回のイベントは奥浅草の地域全体に広がる広域イベントだったため、来場者が効率的に回ることが課題だったそうです。
そこで、ガイドブックと連動するDeapsが来場者のスムーズな街歩きに役立ち、また詳しい情報も届けることができたようです。
また、「革好き」や「クラフト好き」といった属性をもつDeapsユーザーに対して今後も情報を伝えていくことが可能になるというわけです。
Deapsは音声ガイドやAR、ブックレット、ミニゲームなどとも連携できます。これからITを活用した施策を検討する自治体や団体などは、新たに開発することなく低コストでイベントとITを連携できるとしています。