チューリング・テスト

チューリング・テストとは、アラン・チューリングが考案したもので、ある機械に知性があるかを判定するテストのことです。

アラン・チューリングが1950年に発表した論文「Computing Machinery and Intelligence」に記載されています。

ある一人の人間と一台の機械に対して通常の言語で会話を行うとき、判定者が人間と機械を確実に区別できない場合にこの機械はテストに合格したとされます。

会話は、たとえばキーボードとディスプレイを使うなど文字のみでの交信に制限して、判定が「音声」に左右されないようにします。

史上はじめて「合格者」となったのは、2014年に「13歳の少年」の設定で参加したロシアのスーパーコンピュータです。30%以上の確率で審査員らに人間と間違われました。

チューリング・テストに対しては、否定的な哲学者もいます。アメリカの哲学者、ジョン・サールもその一人であって、「中国語の部屋」と呼ばれる思考実験で反論しています。

サールは、意味を理解していない記号を処理するだけでもチューリング・テストに合格することができると述べています。

理解していないのであれば「思考している」とはいえないため、チューリング・テストは知性をもつかどうかを証明するテストとはいえないとしています。

出典・参考
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