自動運転車の市場への本格投入はいつごろになるのか

世界の各自動車メーカーが自動運転車の開発を進めていますが、今後はどのようなペースでどのレベルの自動運転車が市場に出回るのでしょうか。これについては富士キメラ総研が調査結果を発表しています。




各自動車メーカーによる開発計画や、自動運転車に必要となる機器やソフトウェアなどの動向、さらには法規制の動向などから将来の予測をしています。

富士キメラ総研

限定的な環境下や交通状況のみで自動走行が可能なレベル3の自動運転車については、2017年にはじめてアウディとGMから発売されました。ほかのメーカーもレベル3やレベル4の開発計画について発表しています。

レベル3でもドライバーは運転から解放されますが、緊急時やシステムが対応できない状況になると、ドライバーによる介入が要求されます。一方で、レベル4は高度自動運転レベルで、通常はドライバーによる関与は一切必要としません。

現状においては法整備やインフラ整備など、あるいは自動運転車に搭載されるさまざまな機器のコストダウンなど課題はあるものの、すでにレベル4の実用化も近づいてきています。

予測によると、今から20年後の2040年には、世界における自動車販売台数の33パーセントを自動運転車が占め、台数では4400万台を超えると予想。ただし、そのうち90パーセント以上はレベル3が占めており、完全な運転自動化を実現するレベル5の車両は0.6パーセントほどにとどまるとしています。

富士キメラ総研

また、レベル3以上の自動運転車の地域別シェアの予測をみてみると、世界で自動運転車の投入が進んでいるのはEU市場であることがわかります

2018年の自動運転車のシェアはほぼ100パーセントをEUが占めており、2019年には中国と北米が投入をはじめます。

一方で、日本はというとトヨタと日産が東京五輪に合わせてレベル3の自動運転車の実用化を目指しており、市場への投入は2020年になるとの予測。また、本格的なレベル4以上の自動運転車については、インフラの整備や法整備などの課題があるため、投入時期は2030年代となるとしています。

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