お酒を飲みすぎて酔いが回ると、足元がフラフラしてまっすぐに歩けなくなる状態は、誰しも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
飲酒量と歩行の「危うさ」とは、どうやら比例するようです。
米ウースター工科大学の研究グループは、スマートフォンをもった状態で「30秒間」歩くことで、血中のアルコール量を測定できるアプリを開発しました。
このアプリ「AlcoGait」を使えば、なんと90%の精度で血中アルコール濃度を推定することが可能だという。
いったい、どのようにしてアルコール量を計測しているのでしょうか。
スマートフォンには、加速度計やジャイロスコープが内蔵されているので、体に密着させた状態で歩行することで、歩行中の「体の動き」を感知することが可能です。
研究グループは、体の動きから血中アルコール濃度を推定するアルゴリズムを、人工知能を使って開発しました。
アルコール量が増えると、それにしたがって歩行の動きに変化が生じます。さまざまなアルコール量における歩行状態を測定して人工知能に学習させることで、精度の高い推定が可能になるということです。
ではいったい、このアプリ「AlcoGait」は、どのような活用法が考えられるでしょうか。
たとえば、飲み会に参加して2次回に行くかどうかを迷っているとき、さりげなくアプリを起動して自分の血中アルコール濃度を判定してみてはどうでしょうか。
お酒を飲んでいると、自分がどの程度酔っているか、案外判断がつかなくなっているものです。(判断力が低下していること自体が酔っている証拠ではありますが)
アプリによって客観的に判断できれば、2次回に行くのを断る踏ん切りがつくというものです。あるいは「まだまだ飲めるな」と、自信をもって次のお店に向かうこともできますね。
研究グループは、運転するには危険なアルコール量と判断された際に、uberなどの自動車配車サービスにリンクするような機能を追加することを考えているようです。つまり、血中アルコール量が検出されたら自動的にタクシーを呼ぶ機能というわけですね。
危険防止に使うのであれば、たとえば飲み会の参加者全員でアプリを起動してから飲み会を開始し、血中アルコール濃度が危険なレベルだと判断された場合には幹事のスマートフォンに通知されるようなシステムとか、どうでしょうか。
もちろん、幹事は絶対に酔えないという非常に責任重大な役回りになってしまうわけですが、そこは持ち回りということで…。
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