糖尿病患者が医療機関の受診を中断する行動、AIが7割の精度で予測

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糖尿病患者の病態が悪化する原因となる「受診中断」を予測するモデルが、NTTのAI技術「corevo」を使って構築されました。患者の電子カルテデータを利用することで、受信を中断する患者を7割の精度で予測が可能だとしています。

予測モデルは、東京大医学部の研究グループとNTTが共同で開発しました。

研究グループによると、2014年の糖尿病患者数は316万人に達しており、近年は増加傾向にあります。

糖尿病は進行すると合併症を引き起こすことから、治療を継続することが必要です。しかし、実際には外来患者の約1割は何らかの理由によって医療機関の受診を中断してしまい、合併症を発症して病態が悪化してから再受診するというケースが問題になっています。

糖尿病患者の受診中断につながる因子を特定する研究はこれまでにも行われてきており、患者の年齢や性別、職業などといった属性や、検査値などのデータから受診中断者の特徴が分析されています。

これは「糖尿病受診中断対策包括ガイド」として各医療機関などで活用されていますが、受診中断にはさまざまな要因が考えられることから、さらに受診中断患者を予測するための精度の高い方法が求められていました。

そこで、東京大とNTTは、糖尿病患者の電子カルテデータに基づいて、受診中断患者を予測するAIシステムの構築を目指しました。

予測システムの構築には、NTTのAI技術「corevo」が用いられました。

まず、現在の病態や治療内容などの電子カルテデータをそのままAIに読み込んで学習させ、予測モデルを構築したところ、約4割の精度で予測できるモデルが構築されました。

次に、東大のもつ医療データ分析や臨床での患者への指導などに関する知見を加味したデータを使ってモデルを構築したところ、予測精度は7割まで上昇しました。

予測する際に影響を与える特徴としては、累計の外来「受診回数」や、予約登録日あるいは予約日の「曜日」、または予約登録日と予約日の「間隔」などが挙げられています。

予測モデルを評価するために、2011年から2014年に糖尿病治療で通院する患者およそ900名の電子カルテを使って試験をしたところ、受診されなかった予約の7割を予測できることが確認されました。

予測結果を使うことで、受診中断を避けるために積極的に支援する必要がある患者を絞り込んだり、支援を始める時期を見極めるなど、医師の診療を効率的に支援することが可能になります。

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