レトルト食品の原材料に混入する夾雑物、AIで自動判別して取り除く

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedInPrint this pageEmail this to someone

冷凍食品やレトルト食品などを製造するニチレイフーズが、原材料に含まれる「夾雑物」を人工知能(AI)で自動判別して取り除く技術を開発しました。

冷凍食品などを製造する際、その原材料にはもちろん不用のものも含まれています。たとえば鶏のから揚げなどの場合、原料となる鶏肉の中には「硬骨」や「羽根」、「血合い」などが含まれています。

もとになる食材に含まれている、通常は食用としない部分を「夾雑物」と呼んでおり、これらをいかにして効率的に取り除くかは食品加工の品質やコストなどで重要な課題となっています。

食品原料の夾雑物除去における課題

ニチレイフーズではこれまで、原料を入荷したときに金属探知やエックス線、近赤外線、光学や色彩などさまざまな方法を用いて夾雑物を判別して取り除いています。

たとえば鶏肉の場合、「硬骨」についてはエックス線によって選別する技術が確立していますが、羽根や血合いについてはエックス線では認識できないために、そのすべてを目視で確認して手作業で対応しています。

人手による作業の場合、作業者の負担が大きいことや作業者の力量の違いによって品質が安定しにくいといった課題が生じます。

そこでニチレイフーズでは、食品の原材料に含まれる夾雑物を判別して取り除くために人工知能の技術を活用する方法を近畿大と共同で開発しました。

AI活用で夾雑物を自動判別

新たに開発した技術では、まずはじめに原材料を撮影してその画像の夾雑物の部分を強調する処理をほどこします。ここでは独自の照明技術や撮影技術、画像処理の技術が使われます。

次にその強調された部分をアルゴリズムによって数値情報に変換し、濃淡ヒストグラムを作成します。濃淡ヒストグラムとは、横軸に画像の輝度値、縦軸を画素数とした度数分布図のことです。

これらの濃淡ヒストグラムについて、事前に大量のデータをAIに学習させておき、その数値情報から夾雑物の判定ができるようにします。

この方法を用いることで、従来と比べて夾雑物の除去率が1.5倍、処理スピードも従来比で約4倍となりました。

この技術は食品加工のプロセスにおいて、原料に含まれる夾雑物の選別はもちろんのこと、完成品についての検査にも応用が可能だとしています。

今回開発したAI技術を活用した手法は汎用性にも優れているため、将来的にはこの技術の外部への販売も視野に入れているとしています。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedInPrint this pageEmail this to someone
NEW POST